【完】あんたなんか知らないっ!!
あれから3日。
のんびり休憩時間を過ごしていると、弥咲から電話がかかってきた。
「もしもし??」
『碧海久し振り!!
急なんだけどさ、土曜日って予定空いてる??』
「空いてるけど...」
『良かった!!
あのね、お父さんがあそこのチケットくれたの!!
あの、プールと遊園地あるところ!!』
「バイキングパーク??」
『そそ、そこ!!』
バイキングパークは、私たちが通っている学校からバスで15分のところにある総合施設。
まだできてから半年しか経っていないのに、すごい人気のあるスポットだ。
「...遊園地もプールも却下してたの誰だっけ??」
大和にあんなにワガママ言ってたのに結局遊園地とプールなの??
『うっ...
でもさ、せっかく貰ったんだし、行かなきゃ損でしょ!!』
「はいはい。
翠にも言っとく??」
『任せた!!
時間はあとで連絡するね!!』
弥咲はそういうと、電話を切った。
「...聞こえた??」
「土曜日にバイキングパークに連れてかれるってことはわかった。」
「...連れてかれるって。」
なんか無理やりみたいじゃん。
まぁ弥咲が無理やりなのは事実だけど。
「バイト入ってないの??」
「...お前さ、勘違いしてんだろ。
俺はバイトじゃなくて、家の手伝い。
どっかの誰かさんとは違うんですー。」
どっかの誰かって...確実に私じゃん。
「そーいえば最近、言うこと聞いてもらってないなー。」
余計なことを思い出しやがって。
「お願い、聞いてくれるよな??」
「...出来ることなら。」
「...簡単だよ。」
翠はそういうと、壁に貼ってあったお祭りのお知らせの紙を指差して言った。
「二人で行こーぜ。」