【完】あんたなんか知らないっ!!
「気づけよバーカ。」
さっき弥咲が翠を誘ったのは大和に無理して欲しくなかったからってわかるだろ。
好みが似てるからってお似合いとか決めんなよ。
好みが似てなくても弥咲が好きになったのは大和なんだからさ...
「―おい、聞いてんの??」
「は??」
顔をあげると、大学生ぐらいの男の人3人に囲まれていた。
「ねね、一人で何してんの??」
「飲み物買おうとしてるってわかんないの??」
私の背には自販機があるんですけどね。
「...っ、お、お友だちは??」
「ぼっちで遊園地来て何が楽しいの。」
なんなのこいつら。
近すぎなんだよ、飲み物買えねーじゃねーかよ。
...はぁ、どんどん口が悪くなる。
「さっきから黙って聞いてればなんか扱いひどくない??
彼氏と喧嘩でもしちゃった??」
「...めんどくさっ。
邪魔なんでどいてもらえますかね。」
相手してる時間がもったいない。
あんなに落ち込んでる顔した大和を弥咲に見せたくないんだからさ。
「人が大人しく下手に出てたらよ、いったい何様なわけ??」
何様もくそもねーよ。
「その言葉そっくりそのままお返しします。」