【完】あんたなんか知らないっ!!
「で、えーと。
そそ、河井さんにやられて嫌だけど、翠くんにやられるのは嫌じゃないことってある??って聞いたの。」
「あー、そんな話だったっけ。」
碧海はそういってお菓子を食べると、何か思い出したかのような顔をした。
「私いつも永斗さんに抱き締められるっていうか...
抱き付かれるんだけどさ、正直嫌なんだよね...
永斗さんが嫌いなわけじゃないんだけど...」
「だけど??」
「あのさ、抱き締められるのを拒否しないのと、自分から抱き締めるのってどっちの方が好きなのかな??」
「...は??」
この子何言ってるの??
「永斗さんのことは嫌じゃないし、別に抱きつかれても慣れたっていうか...
でも、翠は自分から抱き締めたんだよね。
なんか守らなきゃって思ったのかな...」
ん...ここまできてなぜわからない??
「碧海さ、なにふざけてるの??」
「ふざけてないけど!!」
真面目なのに...といいながらふてくされる碧海。
翠くんはこういうところにやられたんだろうなって思った。
「まぁいいよ。
とりあえず風呂入っといで。」
「よくないんだけどね。
じゃあお先失礼しまーす。」
碧海が風呂場に向かおうとすると、将護が部屋に来た。
「あみちゃんいっしょにおふろはいろー!!」
「え、私!?」
碧海はなぜかテンパっている。
まぁ将護のお風呂は疲れるから頼もうかな。
「じゃあ一緒に入ってくるねー」
「いってらー」
碧海たちがお風呂に入り、将護のパジャマを用意していると、玄関のチャイムがなった。