【完】あんたなんか知らないっ!!


 


「で、えーと。
そそ、河井さんにやられて嫌だけど、翠くんにやられるのは嫌じゃないことってある??って聞いたの。」


「あー、そんな話だったっけ。」




碧海はそういってお菓子を食べると、何か思い出したかのような顔をした。




「私いつも永斗さんに抱き締められるっていうか...
抱き付かれるんだけどさ、正直嫌なんだよね...

永斗さんが嫌いなわけじゃないんだけど...」


「だけど??」


「あのさ、抱き締められるのを拒否しないのと、自分から抱き締めるのってどっちの方が好きなのかな??」


「...は??」




この子何言ってるの??




「永斗さんのことは嫌じゃないし、別に抱きつかれても慣れたっていうか...

でも、翠は自分から抱き締めたんだよね。
なんか守らなきゃって思ったのかな...」




ん...ここまできてなぜわからない??




「碧海さ、なにふざけてるの??」


「ふざけてないけど!!」




真面目なのに...といいながらふてくされる碧海。

翠くんはこういうところにやられたんだろうなって思った。




「まぁいいよ。
とりあえず風呂入っといで。」


「よくないんだけどね。
じゃあお先失礼しまーす。」




碧海が風呂場に向かおうとすると、将護が部屋に来た。




「あみちゃんいっしょにおふろはいろー!!」


「え、私!?」




碧海はなぜかテンパっている。
まぁ将護のお風呂は疲れるから頼もうかな。




「じゃあ一緒に入ってくるねー」


「いってらー」




碧海たちがお風呂に入り、将護のパジャマを用意していると、玄関のチャイムがなった。



< 125 / 243 >

この作品をシェア

pagetop