【完】あんたなんか知らないっ!!
「でも、高校生になってから明るくなったよ。
それって、弥咲ちゃんのおかげだよね??」
「...私??」
「うん。
まぁ弥咲ちゃん"たち"って言うのかな??
あんなに笑う碧海なんてあんまり見れないよ。」
那瑠ちゃんはそういってクスクス笑った。
「私ね、碧海とはずっと一緒だったから、家族みたいな存在なんだよね。
楽しいだけじゃなくて、辛いこともあったし。
だから、笑ってる碧海が見れて嬉しい。
弥咲ちゃん、ありがとう。」
目尻に涙を浮かべながら微笑む那瑠ちゃんは、まるで小さな子供を見守るお母さんみたいだった。
「...今話したことは、心の中に納めて欲しい。
もし、碧海が自分から話すことがあったら、その時ははじめて聞くみたいに聞いて欲しい。」
「わかった。」
翠くん、相談受けたのにごめんね。
碧海の秘密、もう少しだけ独り占めさせてください。