【完】あんたなんか知らないっ!!







さて、どうしたものか...



翠にお迎えできるか頼もうかな...

でも今日ただならぬオーラ出してたからな...



じゃあ山本くんと抜ける??

それは、めんどくさくなりそう...




「よし、一か八かだ。」




私はケータイを手に取った。




『...もしもし』


「あ、翠??
いま大丈夫...??」


『...まぁ。』






なんか不機嫌だよね、やっぱり。

でも、私には君しかいない!!






「翠、いまカラオケって来れる??」


『一人で帰れよ。
まだ暗くねーぞ。』


「そ、そうじゃなくて...
友達にはめられて合コンに連れてかれまして...」


『んなもん一人で抜けてこいよ。』


「それはダメって言われて...
だれかと抜けるかお迎え来てもらわないとダメらしくて...」



翠の声がどんどん怖くなってるのはきっと気のせいではない...




「お願い、来れないか「あれ、碧海ちゃん誰と電話してるの??」


「山本くん...
お母さんと、ちょっとね!!」





とっさにケータイをポケットにしまう。





「それよりさ、合コン抜けない??
俺碧海ちゃんと二人でいたいんだよねー」


「私はいいかなー??
ほら、部屋戻ろう...??」



そういって部屋に戻ろうとしたら、手をとられた。



「無理。
もうカバンも持ってきちゃった。」



そういうと取った手を握りしめて、店から出た。


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