【完】あんたなんか知らないっ!!
「あれ、碧海ちゃん...」
「はい??」
更衣室の前に行くと、永斗さんが口を開けて立っている。
「碧海ちゃん、彼氏でもできた??」
「で、出来てませんよ!!
なんでそんなことを!!」
「いや、碧海ちゃんオシャレとか興味なさそうだったのにって。」
...
どーそ私は洒落気なんてない人間ですよ。
もはや女子かどうかも危ういわ!!
「...でも、彼氏じゃないなら。
好きな人が出来たってことだよね??」
「っ...」
自信あり気な顔が腹立つけど否定できないのもまた現実で。
恥ずかしくて顔が赤くなる。
「まぁ、相手は大方予想つくけど。」
「...え。」
「むしろ彼じゃないと可笑しいよ。」
なんて笑う永斗さん。
果たしてそれが翠かどうかはわからないけど...
「とりあえず、着替えてきます。」
いまは働くことに専念せねば。