【完】あんたなんか知らないっ!!
「いらっしゃいませ、何名様ですか。」
あっという間に学祭当日。
前日までのスパルタ教育のかいあってか、ホールの人たちの立ち振舞いは完璧だった。
「美味しい!!
ほんとのカフェ来た気分です!!」
「ありがとうございます。
ごゆっくりお過ごしください。」
得意の営業スマイルであいさつをする。
女子高生の相手なんて私だけで十分よ!!
「3番テーブルできましたー」
「いまいきまーす。」
学祭が始まって2時間が経過しても、列がなくなることはない。
大変だけど、私たちが頑張ったかいがあるなと実感する。
「いらっしゃいませ、何名様ですか...」
「やっほー、来ちゃった!!」
「由香さん、永斗さん...」
とりあえず席まで案内すると、由香さんは感心した様子で周りをみていた。
「ホールの仕事ぶりは見事ねー!!
何人かうちに引き抜きたいわー。」
「「私(僕)たちいますよ!!」」
なんて永斗さんとかぶりながらいってしまった。
由香さんは笑いながら「あなたたちは切らないわよ」と言っていたけど、私たちはこれからが少し心配になった。