【完】あんたなんか知らないっ!!
「さて、どこから行く??」
「んーと、お化け屋敷??」
「じゃあ3階だな。」
委員長が一緒にくれた地図を頼りに、私たちはお化け屋敷に向かった。
「2名様ですね。
男女ペアはカップル割が適用されますがいかがなさいますか。」
か、カップル割!?
「あー、じゃあそれで。」
「え!?」
「かしこましました。
それでは、お手を繋いで入場してください。」
「え、入場料は??」
「当施設は中間地点にある井戸に料金をいれていただくシステムになっております。
もし料金を入れ忘れた、恐怖で入れ損ねたなどありましたら、出口のスタッフにお声かけください。」
...思ったよりも怖そうだな、手込んでるみたいだし。
そんな風に考えていると、翠に手をとられた。
「行くぞ。」
「あ、うん...」
強く握られた手からは、少しだけ緊張している様子が伝わったような気がした。