【完】あんたなんか知らないっ!!
第7章

前を向いて








「翠...」



自分が翠の為に何ができるのかなんてわかりっこなくて。

私より翠の方が辛いのに泣き出してしまう自分にすごく腹が立った。



「話きいてくれてありがとな。

...俺、今度優宇のところいってくるよ。」


「...うん。」



無意識に掴んでしまったワイシャツに、自分のバカさ加減が現れている。

自分で言ったことなのに。



「だから、ちゃんとスッキリしてから碧海に告白するよ。」



私のために翠は前に進もうとしてるのに。

それでも『行かないで』と言いそうになる。



「...待ってるね。」



そういって抱き締めたのは、これからのためのエネルギー補給。

そのぐらい、いいでしょ...?



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