【完】あんたなんか知らないっ!!







家に帰り、ベッドにダイブする。



「疲れたっ...」



そういえば、と思い携帯を開くと、那瑠からrineがたくさん来ていた。



[電話したいことがある]



那瑠からそんなのが来るなんて珍しいな。なんて思いながら返信すると、すぐに電話がかかってきた。



『もしもし?』



「ん、どうしたの?」



『あのね、今日のことで色々伝えたいことがあって。』



「今日のこと...?」



考えてみるけど今日は那瑠と話してもいないし、そんな伝えることなんてないんじゃないかと思って聞き直すと、とても落ち着いた声で返事が返ってきた。



『あのね、田渕輝と接するのをやめた方がいいって伝えたくて。』



「...なんで?」



那瑠の声はいたって真剣で、ふざけていってるなんてとても思えなかった。



『田渕くん、あんまりいい噂ないの。
...っていっても全部元カノ関係なんだけど。』



「元カノ...!?」



『うん。
中学卒業するまで付き合ってた子がいるらしいんだけど、その子がヤバイ子らしくて。

調べたけどほんとに近づかないで。
その子リカっていうんだけど、まだ田渕に未練あるみたいでこの辺うろうろしてるらしいから。』



「...わかった。」



『ごめんね、一応知ってほしくて。』



「大丈夫、ありがと。」



そう伝えて切ると、私はそのまま眠りについた。


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