【完】あんたなんか知らないっ!!







「みどりくん、や。」



将護くんは突然ふて腐れ、私の後ろに隠れてしまった。



「へー、この子翠に嫉妬してんだな。」


「嫉妬って...」


まだ幼稚園児だよ?なんて言おうとして翠の昔の話を思い出す。


「...てか、千崎の弟じゃねーだろ。」


「うん、違うけど...」


「珠樹の弟だろ。
目元がソックリだわ。」


「よくわかったね...」


言われてみれば似てるかな?ってぐらいなのに、よく気づいたなぁと感心する。

もしかして、弥咲のこと...なんて考えても見たけどわざわざいうことじゃないから黙っておく。



そのあとクラスメートと別れて買い物を済ませると、外はもう赤くなっていた。



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