【完】あんたなんか知らないっ!!
「弥咲、黙っててごめん。
私、ずっとバイトしてたんだ。」
今日、ここに来たのはそれを言うためだった。
「...いつから??」
「入学して2週間ぐらい経ったぐらい...」
「...そっか。」
弥咲は黙り混んでしまい、しばらくお互い話していなかった。
「...なんでバイトしてるの??」
きっとその質問は、校則で禁止されているのにという意味だと思う。
「...家の事情なの。
あんまり詳しくは言えない。」
弥咲を信じていない訳じゃない。
でも、いま話したら私は絶対泣いてしまう。
「...家の事情なら仕方ないよね。
それってさ、私以外に知ってる人いるの??」
「那瑠の家と、弥咲だけだよ...」
なんて嘘をいう。