【完】あんたなんか知らないっ!!
「碧海ー!!」
「あ、那瑠!!」
あれから数時間。
私たちはお昼を食べるためにお店に行くと、そこには那瑠と、班の子達がいた。
「久しぶりー!!
もうホテル違うなんて聞いてなかったから会えなくてつまんなかったんだからね!!」
興奮ぎみに話しかけてくる那瑠を見て、弥咲はびっくりしていた。
「那瑠ちゃんってそんな風に笑うんだ...」
「見た目はクールなんだけどねー
中身は残念でしょ??」
「ちょっと失礼。
たしか同中の弥咲ちゃんだよね??
碧海こんなんだけど仲良くしてね。
あと、園田くんと千葉くん。」
それだけ言うと、那瑠はさっさといなくなってしまった。
「あの子どっかで見たこと...」
「あいつの名字って三井...??」
「う、うん。
なんで知ってるの??」
「何回か中学のとき会ったことある。
サッカー部のマネだったろ??」
え、那瑠のこと知ってるの??
そう思ったら、心の中に少し霧がかかった気がした。
「あー、その子か!!
部長が狙ってた子だ!!」
話を聞くと、園田たちの部長さんが那瑠を狙っていたらしい。
そう聞いて弥咲はほっとしていた。
「弥咲わかりやすいね。」
「わざと顔に出してるんですー。」
そう言って少し膨れた頬っぺたをつつくと、なぜか胸がチクチクした。