【完】英国紳士は甘い恋の賭け事がお好き!

「えっと、日本に提出する書類には和訳、大使館に申請する書類には英訳しなきゃいけないんですが私が全部しますから。美麗は私にほぼ任せて下さい。ただ、その美麗から頂いた手紙や私が美麗に渡した手紙も提出しなければいけなくて」

「えええ!?」

「捨てちゃいましたか?」

「まさか」

提出することに驚いてるんです。
デイビーの説明だと恋人だという証明がいるらしい。

デイビーが大使館で働いていることもあり、手続きはスムーズにいきそうだからそこだけは安心してほしいと言われた。

おんぶに抱っこの形で申し訳ないんだから、人に手紙を見られるぐらい我慢しなくては。
本当は、嫌……だけど。

彼の為だけに書いたのだから。

「あの、英語力テストとかは……?」

「はい。大使館の方でありますよ。でも、貴方なら大丈夫です。なんなら私との会話は暫く英語にしますか?」

呆然とする私は首を振る。いや、でもここはお願いした方がいいのかな。


長い時間のように思えたけど、まだ観覧車は頂上についても居ない。

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