彼女が悪女な理由
「流石、扇さん。察しがいいね」
「それでなんですの？貴重な休み時間を無駄にしたくないんですのよ」

急かすように問いつめる。

「今日俺ら日直だから、次の授業の準備手伝って」

ああそういえば、日直だったかもしれない。

「私としたことがすっかり忘れておりました…伝えてくださり感謝致しますわ」

早速準備のため理科準備室へに向かった。
今回は危険な実験らしく丁寧に扱うようにとのお達し。
叶都はとても要領がよくすぐに終わった。
苦手意識もなくなり、自然と会話を交わすようになった。

「穂鳥さん、後は私に任せてくださいまし。今まで忘れていたのは私ですから」
「別に…てかその穂鳥さんって言うの止めて。名前でいい」
「でしたら、叶都さんも私を名前で呼んでいただけると光栄に存じますわ」
「分かった、命都な」

話が弾みそのまま昼休みが終了した。
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