難攻不落な彼女
新学期初日は、早めに登校して、女の子に朝から囲まれていた涼介だが、基本的に朝は遅刻ギリギリだ。
HRまで残り5分ほどしかないからか、同じクラスになって1ヶ月以上たって落ち着いたのか、朝から女の子に囲まれることのなくなった。
だから、学校についてからHRまでのわずかな時間を咲良と話して過ごす。
自動販売機の件をきっかけに少しだけ仲良くなった2人は、他愛も無いことで毎日盛り上がっていた。
必要以上のボディータッチもない。上目使いで見られることもない。どちらかと言えば、男友達と話しているような感覚のこの時間は、涼介の密かな楽しみだった。
「前から言おうと思ってたんだけどさぁ」
「何?」
「名字で呼ぶのやめてくれない?」
そう、涼介は名字で呼ばれるのがあまり好きではない。
「俺さぁ、5歳上と3歳上に兄貴がいて、2歳下に弟がいるからさ、小学校ン時から、区別がつくように名前で呼ばれることが多かったんだよね。名字で呼ばれると、本当にそれ俺?みたいな感じがして・・・」
それを聞いた咲良はすこし驚いた顔をした。
「多いだろ?4人兄弟って。男ばっかりでむさ苦しいんだよね〜」
苦笑しながら言う涼介に、咲良が慌てて言った。
HRまで残り5分ほどしかないからか、同じクラスになって1ヶ月以上たって落ち着いたのか、朝から女の子に囲まれることのなくなった。
だから、学校についてからHRまでのわずかな時間を咲良と話して過ごす。
自動販売機の件をきっかけに少しだけ仲良くなった2人は、他愛も無いことで毎日盛り上がっていた。
必要以上のボディータッチもない。上目使いで見られることもない。どちらかと言えば、男友達と話しているような感覚のこの時間は、涼介の密かな楽しみだった。
「前から言おうと思ってたんだけどさぁ」
「何?」
「名字で呼ぶのやめてくれない?」
そう、涼介は名字で呼ばれるのがあまり好きではない。
「俺さぁ、5歳上と3歳上に兄貴がいて、2歳下に弟がいるからさ、小学校ン時から、区別がつくように名前で呼ばれることが多かったんだよね。名字で呼ばれると、本当にそれ俺?みたいな感じがして・・・」
それを聞いた咲良はすこし驚いた顔をした。
「多いだろ?4人兄弟って。男ばっかりでむさ苦しいんだよね〜」
苦笑しながら言う涼介に、咲良が慌てて言った。