難攻不落な彼女
いくら、涼介といえども、1年で学年全員の女子と話すことは不可能だ。つまり、これから彼が行く教室には、まだ話したこともない女の子が待っているはずなのだ。

それだけで、涼介の心はワクワクし、足取りは軽い。


(どんな子がいるのかなぁ〜)


えりの話に適当に相づちを返したり、挨拶してくる子に笑顔で答えながらそんなことを考えていると、あっと言う間に1組の前だった。


「じゃあ、涼介またね!」

えりはそういうと、手を振りながら去って言った。

「うん。またね〜」

涼介も笑顔で手を振った。
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