難攻不落な彼女
涼介は、その生徒に釘付けになった。



170cmほどの身長に長い手足、蓮より少し長い髪の毛は漆黒で艶めいていた。



そして、その顔立ちは、ただただ綺麗の一言だった。


座席表を見に行くその子から目が離せないでいると、横から声が聞こえて来た。



「あの子が、鈴木咲良ちゃんだよ。」



その言葉を聞きながら、それでも目が離せないでいると、咲良が振り返り、こちらに歩いてきた。



そして、涼介と目が合う。



涼介は、真っ正面から見る咲良の顔から目が離せない。



小さい顔に、筋の通った小さい鼻。真っ赤な唇は人工的な赤さではない。そして何より印象的なのは、その目だ。



アーモンドアイと言える咲良の目は、少しつり目がちで黒目が大きい。



その顔は、女性としての美しいというより、中性的な美しさだ。




綺麗なのにイケメン。さっきはわからなかったが、咲良の顔を見れば納得がいった。
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