君と、優しくて愛しい日々を。


「…はぁ。高校とか、馬鹿な男が多いもんなぁ。…ほんと、こえー」

「………やきもち?」

「そーだよ」

またもやにやけそうになって、抑えようとして変な顔になる。

けれどその瞬間、繋いでいた手がぐいっと引っ張られた。


わ、と声を出す暇もなく。

頬に手が添えられて、包まれる。

唇が重なって、それは深いキスになった。


「…ん、……ナ、ツ」


呼吸する間もなく、何度も重なる唇。

…今は人がいないからって、ここ、一応公園だし。

……てゆーか、長いよ、これ。

なんかこう、いつもより深いっていうか、甘いっていうか。


こっ…こんなの、したことないよ?



「……ま、まって…ナ、ツ!」


はぁ、と息をして、慌ててナツから離れる。

蒸気した顔が熱くて恥ずかしくて、なんだか彼の顔が見れない。

ナツは余裕のない表情をして、私を見つめていた。



「…だから、足んないっつってんじゃん」



かぁ、と頭の奥が熱くなった。

冬の冷気が気持ちいいくらいに、体温が高い。



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