君と、優しくて愛しい日々を。
「…ナツが、そ、そんなこと言うなんて、思わなかったもん。…ぜ、絶対私のほうが、ずーっとナツのこと好きだって思ってたもん!」
「はぁー?年上だからっていつも余裕あると思うなよ。…俺だって未海の周りの男が気になるし、独占欲だってあるんだよ!」
「…っ、そ、そんなに私のこと、好き!?」
すると、それまで言いたい放題だったナツが口ごもった。
「……………」
赤い顔をして、ナツが私から目を逸らす。
ドキドキドキと心臓が脈打って、私と彼の間を流れる。
私は何も言えないナツを見て、そんなに離れているわけじゃないのかなぁ、とぼんやり思った。
…ずっと、追いつけない追いつけないと思っていたけど。
『そんなにさ、無理に追いつこうとしないでよ』
…ナツも、必死なのかな。
私に追いつかれないように、追い抜かれないように、頑張って大人になろうとしてるのかな。
……そうだとしたら、ナツ。
私、やっぱり君が愛しいよ。