君と、優しくて愛しい日々を。
「水野、最近丸くなったなーって噂になってんの。そしたら、なんか今までとタイプが違う彼女が出来たらしいっつうから」
まさか松本さんだとは思わなかったけど、と言う。
…やっぱり、まだ私が純くんの彼女だっていうのは、みんなにとって意外なんだろうな。
毎回言われるなーと思いながら、私は普段通り「そっかぁ」と返した。
二年生になって、私は文系の三組、純くんとミオは同じ理系の四組になった。
ミオとクラスが違うのは寂しいけど、今までは校舎まで違ってた純くんと隣のクラスになれたから、嬉しい。
お昼休みはミオとお弁当を食べたり、純くん、ミオの彼氏の裕也くんも入れて四人で食べたりもしてる。
もちろん、そのあと空き教室で過ごす純くんと私だけの時間も、変わってない。
『水野純と付き合ってるって、本当?』
こう訊かれるようになったのは、二年生になってからだ。
純くんが丸くなった、っていうのは、前と違ってときどきみんなの前で笑うようになったから、だと思うんだけど…
周りに付き合ってるって知られ出したのは、お弁当とか一緒に食べてるからだよね。