君と、優しくて愛しい日々を。


「…ほ、ほんと?」

「うん」

「ありがとう」

えへへ、と笑うと、彼は目を細めて私を見つめる。

その目がすごくすごく優しくて、私は少しだけ戸惑う。


…気のせい、かな。

自惚れだったら、恥ずかしいけど。

さっきの『可愛かった』発言とか…

なんかこう、最近の純くんは、特に優しい。

ちゃんと私、愛されてるんだなぁって実感できて、とっても嬉しいんだけど…

どーしたんだろうなぁって、思うよ?


「じゃ…じゃあねっ」

「ん」

軽く手を振って、純くんと別れる。

触れられた髪にドキドキしながら、ミオのもとへ戻った。



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