それでも君が好き
『ゆう』

昌宏先輩が私を呼ぶ。

「こんにちは、金崎先輩」

何時も通りに挨拶した。

私は今、笑えているだろうか?

キチンと挨拶は出来たけど
先輩の声を聞くと胸が苦しくなる。

この後、先輩が言う台詞は
分かっている。

『ゆう、帰ろう』

やっぱり...

何時も帰りは一緒。

それを面白くないって思ってる人だって
いるはず。

ただ、私は先輩達に護られている。

休み時間もお昼ご飯を食べる時は一緒。

上辺だけの友達ならいる。

先輩達に近付きたくて私と友達になる。

でも先輩達は私以外受け付けない。

どうしてだろうと思って聞いた事がある。

その時に答えてくれた。

『ゆうを利用して俺達に近付こうとしてるのが分かるから嫌なんだ』

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