Happy Helloween
「……。」
「……。」
少しの沈黙が私とドラキュラさんの間に流れる。
「えっと……、びっくりしたよな?ごめんな?」
「いや…。大丈夫、です。」
「今度はちゃんと菓子もってくると思うから。」
ドラキュラさんは苦笑してる。
「あのお姉さんは、料理がへ「言わんでやってくれ。」……。」
そっか。料理がきっと苦手なんだろうな。
隣で「いや、何度か練習すればうまくなるんだぞ?最初だけなんだよあれは。」とかなんとか言い訳をしているみたいだ。
ちょっとだけ面白かった。
「はーい、お待たせ!」
再び戻ってきたお姉さんの手には、小さな木のバスケットがあって
その中には山ほどのお菓子が入っていた。
お菓子は一つ一つにカボチャの絵やお化けの絵、黒猫の絵なんかが描いてあって、とても可愛らしい。
「はい、たくさん持ってって!」
そう言ったお姉さんはザラザラとたくさんお菓子を私のバスケットに入れてくれた。
「また来年も、おいでね?」
綺麗なドラキュラカップルに手を振り、私はまた歩き出した。