ロングバケーション
席に着いた私は、ふと、斜め前方のスーツ姿の男に目が釘づけになった。
あの席は間違いなく、この企画の旅行者のはず。
それなのに、全く場違いなその服装に、思わず眉間にしわを寄せた。
「・・・あら、あの人結構タイプかも」
「エッ?!」
横からそんな声が聞こえ、私は思わず振り向く。
「美和ちゃんも、ストライクな人?」
「エ?!いや、全然!…ただ、旅行なのに、スーツだから、
何でかなって、見てただけ」
焦る気持ちを抑え、私はそう言った。
すると、満面の笑みを見せた。
「そう?…じゃあ、狙っちゃおうかな」
「・・・」
心なしか、目の色が変わった気がする。
…獲物を見つけや猛獣と言うべきか?
彼女はきっと、ここに、男探しに来たのかもしれない。
…私は失恋から立ち直る為の旅行なんだけど。
なんだか、私だけ場違いな気がする。
…そう確信したのは、飛行機が現地に到着した時に確信に変わった。
あの席は間違いなく、この企画の旅行者のはず。
それなのに、全く場違いなその服装に、思わず眉間にしわを寄せた。
「・・・あら、あの人結構タイプかも」
「エッ?!」
横からそんな声が聞こえ、私は思わず振り向く。
「美和ちゃんも、ストライクな人?」
「エ?!いや、全然!…ただ、旅行なのに、スーツだから、
何でかなって、見てただけ」
焦る気持ちを抑え、私はそう言った。
すると、満面の笑みを見せた。
「そう?…じゃあ、狙っちゃおうかな」
「・・・」
心なしか、目の色が変わった気がする。
…獲物を見つけや猛獣と言うべきか?
彼女はきっと、ここに、男探しに来たのかもしれない。
…私は失恋から立ち直る為の旅行なんだけど。
なんだか、私だけ場違いな気がする。
…そう確信したのは、飛行機が現地に到着した時に確信に変わった。