ロングバケーション
「・・・ん・・・」

真夜中。

なんだか、体が重たくて目が覚めた私は、

ゆっくりと目を開けた。


薄いオレンジの光と共に、ぼやけた視界の中に、

私に馬乗りする人影があった。


「…樹里さ・・?」

「…美和さん」


「…颯太・・君?」

「こんなことゴメン、・・・でも、どうしても、美和さんが欲しい」

「…エ?ちょっ!…颯太・・・ん!!」


相当飲み過ぎていた私は、全くアルコールが抜けておらず、

頭の回転も、体の力の抜けている為、動きが鈍く、

襲ってくる颯太から逃げ出せなかった。


そのせいで、颯太は私の唇を強引に奪う。


「やっ!…ヤダ!」

私は泣きながら必死に抵抗する。

好きでもない颯太とこんな事、出来るわけがない。


・・・でも、どんなに抵抗しても、颯太は引き下がらない。

…いや、どんどんエスカレートしていく。
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