ロングバケーション
あまりに必死に頼むので、根負けしたのは高志だった。
「わかった…分かったから。
でもな、突然言われても、始発の飛行機が空いてるかどうかなんて、
電話してみなけりゃわからない。明日中に、日本行の飛行機探すから、
それまでいい子で待ってろ、分かったな?」
「・・・う、ん」
一気に体の力が抜け、高志の上に座り込んだ私。
(馬乗りになって叩き起こしたからなわけで)
「…どうしたんだよ、いっつもクールで、何事にも動じない美和が、
そんなに取り乱して・・・」
何とか私から抜け出した高志が、
私の頭を優しく撫でた。
「こんな旅行、来なかったらよかった」
「・・・・」
…慎一に出会わなければ、こんな事思わなかったのに。
…傍にいてほしいなんて、思わずに済んだのに。
…それから数時間後。
運よく開いていた始発の飛行機。
私はそれに乗って、日本に帰った。
…これでもう、慎一に会う事はない。
そんな事を思いながら。
「わかった…分かったから。
でもな、突然言われても、始発の飛行機が空いてるかどうかなんて、
電話してみなけりゃわからない。明日中に、日本行の飛行機探すから、
それまでいい子で待ってろ、分かったな?」
「・・・う、ん」
一気に体の力が抜け、高志の上に座り込んだ私。
(馬乗りになって叩き起こしたからなわけで)
「…どうしたんだよ、いっつもクールで、何事にも動じない美和が、
そんなに取り乱して・・・」
何とか私から抜け出した高志が、
私の頭を優しく撫でた。
「こんな旅行、来なかったらよかった」
「・・・・」
…慎一に出会わなければ、こんな事思わなかったのに。
…傍にいてほしいなんて、思わずに済んだのに。
…それから数時間後。
運よく開いていた始発の飛行機。
私はそれに乗って、日本に帰った。
…これでもう、慎一に会う事はない。
そんな事を思いながら。