トナカイくんとハッピークリスマス!


トナカイくんもう着替え始めちゃってるかな…?


パンツ姿だったりしたらちょっと気まずいかも…。


そんな心配を浮かべながらカチャリとゆっくりドアノブを回す…



「(――えっ!?)」



恐る恐る覗いたその先の光景にあたしは目を疑った。


だって、トナカイくん、

パンツ姿なわけでもなく、着替え始めてるわけでもなく、


外から戻ってきた姿のまま、頭の被り物を被ったままの姿でパイプいすに座っていたのだから。


テーブルの上のコーヒーも減ってる様子はない。



「お、お疲れ様…、です」



更衣室に足を踏み入れると、

あたしの姿に気付いたトナカイくんは頭を抑えてお辞儀をし、座っていたイスをずらし人が1人通れるスペースを作ってくれる。


そうしなくても体を横にすれば通れたのだけれどトナカイくんの折角の好意にお礼を言いそのスペースを通らせてもらうことにする。


カーテンを閉める前にも頭を下げたトナカイくん。


あたしも軽く頭を下げてからカーテンをシャッと閉めた。


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