トナカイくんとハッピークリスマス!


「美香こそ、パーティー最後までいればいいのに。あたしに合わせなくていいんだよ? あ、もしかして美香の方こそ彼氏ができたとか?」


「いなーい、いない! イイ男いたら紹介してもらいたいくらいよ。一緒に抜けるのは愛梨がいないとつまんないからー」


「あたし愛されてるね」


「あんたのお兄ちゃんほどじゃないけどね」


「もうまたー」


「あはは、ごめん、ごめん」



わーわー騒いでいると、後ろの方からマユの声が聞こえてきた。



「あと峰岸くんだけだけど、どうする? 声かけるだけかけてみる?」



そっちを見るとちょうどミズキさんがメガネを押し上げ頷いてるところだった。


美香にもその声は聞こえたみたいで、2人で顔を見合わせて1番前の列の1人の男子生徒の背中に視線を向ける。


机で1人、背中を少し丸めて本を読んでる男の子。


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