トナカイくんとハッピークリスマス!
遠くから野球部の掛け声が聞こえてくる。
テニス部は部活を終えたみたい。
チラリと隣を見ると耳の後ろを掻いて歩く峰岸くんの姿。
メガネもかけて。教室で見る峰岸くんに戻ってる。
そんな峰岸くんと並んで校門まで歩く。
あたしはずっと疑問に思っていたことを聞いてみた。
「峰岸くんってバスケ部じゃないよね? どうして練習してるの?」
「…うん」
ひとつ間を置いた峰岸くん。
「実は…、小中ってずっと仲良いやつらと定期的に集まってバスケしてて…、今度そいつらと大会に出ることになってるんだ」
「大会?」
「うん。アマチュアだけど、その大会がもうすぐ迫ってて。
野外コート使って夕方からそいつらと練習してたんだけど、俺の都合が悪くなって。
そしたらヒロキが練習相手になるってくれるって言ってくれて。それで体育館使って練習してるんだ」
「そうだったんだ。ヒロキくんはメンバーじゃないの?」