トナカイくんとハッピークリスマス!
メリークリスマス、トナカイくん☆25日
午後4時。
「終業式お疲れ様でした!! そしてこのクリスマスパーティーに参加いただきありがとうございまーす!!」
カラオケ店の一室を貸しきって始まった2年A組のクリスマスパーティー。
クラスのお調子者の男子がマイクを取って音頭を取る。
「では皆様、お手元のグラスを手に…。いきますよ…。せーの!! メリークリスマース!!」
カチーン、カチーンとあちこちでグラスが重なり合う。
「愛梨、メリークリスマス」
「メリークリスマス、美香」
あたしたちもカチンと鳴らす。
「それにしてもよく集まったわね、出席率100パーに近いんじゃない? みんなどんだけ暇人よ」
「あはは。だね~」
ぐるりと見渡して、クラスメイとほとんどの主席してるみたいだ。
でもその中に峰岸くんの姿はいない。
そのことに美香も気付いたようで。
「やっぱ峰岸翼は来なかったか」
ポッキーをテンポよく食べた。