クリスマスの約束




「あ!そうだ!」


今朝とは違い私がそう口に出す。


「ん?」


「朝の続き聞きたいなぁ」


「んー?あぁ!何処まで話したっけなぁ?」


「好きな子が居るんだ〜でもさ…で終わった気がする」


ちょっと気になっていたから覚えていたんだよね。



「そうそう、でもさ〜その子他に好きな人が居るみたいで…」


「そうなんだ…」


「俺に勝ち目ないって分かるくらいその子、好きな人に夢中で…俺のことなんて見てくれてないんだ」


「…諦めるの?」


「…可能性がある限りは諦めないよ」


立ち止まり、私の方を見て微笑みながらそう言う。



「そう…だね!」


一瞬、私に言っているのかと思ってドキッとした…


「決めた!俺、クリスマスまでにその子に告白する!んで、デートする!」


「じゃっじゃあ私もそうする!」


勢いにつられてそう言ってしまう。


「じゃあ、もし二人ともだめだったら、クリスマス慰めあおう」


「だめだった時は考えたくないけれど、それもそれで楽しそうだね」


そう言って笑うと、


「慰めあってるんだよ?絶対楽しくないって、虚しくなるだけ!」


なんて言いながらも、笑う小山くん。



お互い上手くいくことを願って、そんな約束をした。
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