クリスマスの約束
「あ、そろそろ行く?」
気づけば、結構時間が経っていた。
そろそろ先輩が居てもおかしくない時間。
「でも、迷惑じゃないかなぁ?」
「古木さんは、バスケに興味があるってことで何とかなるから大丈夫!」
そう小山くんに背中を押され、不安に思いながらも、中庭に向かって歩き始めた。
「小山、いいの?チャンス与えちゃうみたいなことして」
「んー…チャンスか…でも、俺にとっても良いとこみせるチャンスだし、こうでもしないと近寄れないし……って、いつから気づいてた?!」
「んー?さぁ、いつからだろうね」
こんな会話が後ろでされているとは知らず、私は呑気に歩いていた。