クリスマスの約束
「ちょっ、ちょっとまって!俺!小山だよ!」
へ…?
ゆっくりと覗き込むようにして、顔を確認する。
「よ、良かったぁ」
ほっとしてその場に座り込んでしまう私。
「こんな暗いのに女の子一人で帰ろうとするなんて危機感なさすぎ」
「だって、友達は帰っちゃってたし…」
「キャプテンも言ってたよ?さっきの子もしかして一人で帰ったのかって」
それって…
「心配してくれてたってこと?!」
そんなこと思ってくれてたのならすっごく嬉しくてなんだか自惚れちゃう
「誰か追いかけてやれって…んで俺が来たってわけ」
「そうだったんだ…」
「ちょっと待って…今あからさまにショック〜みたいな言い方だったんだけど」
そう言いながら笑われる。
「や、そんなことないよ!ありがとう」
「いえいえ〜じゃあ、帰ろっか」
男の子と帰ったことなんて無かったから少し戸惑っていたけれど、小山くんが色んな話題を振ってくれたお陰で楽しく帰ることができた。