切れない鎖
ベッドに仰向けに寝転がる。
「時が経つのって、本当に早いなぁ」
5ヶ月程前に学園に着き、沢山の人と出会った。
ケサリとのリバーシ対決は毎朝の日課になったし、シャルンとアナが早起きしてくれるようになったから、朝食が楽しくなった。
ミラルも先生として、沢山お世話になった。
不思議な少女とも、仲良くなれたと思う。
きっと、この学園から一番離れたくない理由は、彼女がいるからだろう。
「あと1ヶ月、楽しまなくちゃな」
優輝の寂しげな声が、夜の闇に響いた。