切れない鎖
「ケサリさん、こんにちは」
「おやおや一条君。こんにちは。今日帰ってしまうんだってねぇ」
「はい。今までありがとうございました」
寂しそうな顔をするケサリに、優輝は微笑みかける。
「最後の勝負を、挑んでもいいですか?」
「もちろんだよ」
ケサリも笑った。
パチリ
パチリ
と、試合は進む。
「朝のリバーシ対決はあたしの楽しみだったんだよぉ?寂しくなるねぇ」
「本当に。僕も毎朝の日課のようなものになっていたので、とても寂しいです」
「これからはシャルンの僕ちゃんにでも申し込もうかしらねぇ」
「シャルンもきっと喜びます」
二人は笑い合った。
結果
「あたしの勝ち」
ケサリは満足そうに笑った。