切れない鎖
(国王が最近出来たというのは留学前に調べて知っていたけど、国王が女の子とシャルンに深い関わりがあっただなんて……)
優輝は改めて理解した。
すると、
「シャルン・ディスク。本当にすまないことをしたな」
少女がシャルンの方を向き、言った。
「私が君の人生を狂わせてしまった」
そして少女は悲しそうな顔をする。
「いいんだよ、別に。これが俺の人生だったってだけだろ?それに、俺裕福だったし。自分の血にそんな影響があるなんて普通思わないだろ」
シャルンはにぱっと笑う。
少女も微かに笑った。
優輝はそれを少しだけ悲しそうな目で見ていた。
胸が何となくもやもやするのだ。
(何だ?これ。普通に会話してるだけじゃないか)