切れない鎖

シャカルはどかりと、シャルンが今まで座っていたソファーに腰を下ろした。

「あ、の?」

優輝は首を傾げながら近付く。 

(何だか、人が変わったようだけど、一体どうしたんだろう)

「あいつは、俺の息子は逃げたのか?」

「へ?」

突然のシャカルの言葉に間抜けな声を上げてしまった。

「シャルン・ディスク。俺の息子だ」

「えぇぇぇぇ~!?」

「五月蠅いぞ、君」

ユルサルが静かに言葉を放った。

「だって君、驚かないのかい!?今まで一緒に?いた人がシャルンの父親って」
 
「予想はしていた。その男はシャルン・ディスクを売った後のことを詳しく知りすぎていた」

ユルサルは静かに語る。
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