切れない鎖

「面倒ではないよ。僕が勝手にやったことなんだから」

優輝が言うと、稜と俊は顔を見合わせて笑った。

「まぁ、いいんじゃない?それが優輝だし」

稜が言った。

「後で、その三人に合わせてくれよな」

俊もにかっと笑う。

「もちろんだよ」

と優輝が言ったとき、

「優輝か?おはよう」

と、シャルンが入ってきた。

数秒の沈黙。

「うわぁぁぁ~!本当にいたぁぁぁ~!」

俊が歓声をあげた。

シャルンはびっくりした顔をしている。

「ゆ、優輝?誰だこの人たち」

戸惑った様子のシャルンが聞いてくる。

「おはようシャルン。この人たちは、僕の日本での友達。稜と、俊だよ」

「優輝、本当にフランス語喋れるんだな」

フランス語で紹介すると、俊が驚いたように言った。
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