切れない鎖

「うっわ~!二人ともめっちゃかわいいなぁ!」

俊がすかさず、「アンシャンテ!」と挨拶する。

アナとユルサルも、最初は驚いた様子だったが、優輝が先ほどのように説明すると、戸惑いながらも「アンシャンテ」と返していた。

「俺は毎日ここに来るぞ」

と意気込む俊を、

「来なくていいから」

と一括する。

「でもね、シャルン、アナ、ユルサル。この二人は、本当にいい人なんだ。是非、仲良くしてあげてくれないかな?」

優輝がそう言うと、シャルンはにかっと笑い、アナもにこりと笑い、ユルサルも微かに微笑んだ。

「今度は優那も連れてきてね」

二人が返るときに優輝が言うと、稜は頷いた。

その日は、新しい仲間ができた日だった。
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