切れない鎖
すると、校長がにやりと笑った。
「君は、どこまで知っているんだい?」
さっきとは打って変わった表情。
黒い感情を、隠さずに見せつけるように、笑う。
「貴方は、ユルサルのお父さんなんですか?」
優輝が聞くと、校長は大きな声で笑った。
「あっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっ!ふはははははははははははは!お父さん?!お父さん?!あの娘に親なんていたのかな?ははははははははははは!」
(気が狂ってる!)
優輝は、瞬間、目の前の人物がとても恐ろしくなった。
「一条君、あの娘はどこにいる?あれはユルサル大国を治めていくために必要な道具だ。いますぐ返したまえ」