切れない鎖
モノローグ
なぁ、一条。
私は少しの間だけでも君と一緒にいられて幸せだった。
暖かく、太陽のようにぽかぽかしていた君。
ずっと一緒にいたかったな。
初めて会ったときの事も覚えてる。
世界の片隅に置き去りにされていた私に、手を差し伸べてくれた気がした。
私の存在に、気付いてくれたのだったな。
気付けば私は、君と会うことが見楽しみで仕方なくなっていたのだ。
君は私に世界を教えてくれる。
時に言い合いもしたが、私にはそれさえも新鮮で、温もりを感じられた。
なぁ、一条。
私は君が安全に生きていけるためならどんな事でもしてみせる。
たとえ自身が傷つけらても。
君を、傷つけようとも。