切れない鎖
さよなら
(何が、起こったんだ?)
優輝は、自分のみに、何が起きたのか理解できなかった。
ただ、身体が地面に近付いていった。
バタン……。
優輝は倒れた。
「うあ゛!くぅっ!」
目の前には、ピストルを持ったユルサルが。
「ユルサル!どうして!!」
意識が朦朧とする中で、血が見える。
それは、段々広がっていく。
それは、足から出ていた。
ユルサルは、優輝の足を狙って撃ったのだ。
「ユルサル!ユルサル!」
呻きながら、必死に叫ぶ。
痛い。
痛い。
痛い。
優輝は、その場をのたうち回った。
「こうすれば、君を傷つけないと言われたんだ」
ユルサルが、小さくそう言った。