切れない鎖
「僕は、足首を撃たれたんだね…‥‥」
呟く優輝に、
「 もう少しで、骨が砕けていたらしいですよ?あと数センチで、二度と歩けなくなってしまったかも……」
そして咲は、また泣き出した。
その時、
「優輝さん、大丈夫ですか?」
と、母が部屋に入ってきた。
「今、お医者様をお送りしたところです」
そう言いながら母は畳に座る。
後ろには、父と卓志もいた。
「優輝、何があったか、話せるな?」
父がそう言うので、優輝は先ほど咲きに話したように嘘を話した。
「だから、僕はユルサルを探しに行きます」
「ダメだ」
「え?」
言った瞬間に言われたのでびっくりした。
「どうしてですか?」