切れない鎖

ユルサルはそう、優輝に言い放った。

「なん、で…‥‥?」

優輝は、泣きそうにすらなった。

「なんでそんな事言うんだよ!君はどうしちゃったの?そんな、そんな冷たい事言うなんて」

そんな優輝をもユルサルは冷たく見据える。

「私も考えが変わったのだ。私の父、ストラス・クライトは国王だ。国王が未来を見る力を持てば国は栄えていくだろう。そうすれぱ娘である私はユルサルという名と共に国に関わる人間になる。裕福に暮らせるだろなぁ。なぁ一条、君はその邪魔をするのか?」

ユルサルは優輝をじっと見る。

優輝を馬鹿にするような、見下したような目は、優輝に恐怖を与えた。

(人は、こんなに変わってしまうものなの?あの儚いようなユルサルが、こんなにも冷たい、冷酷な人間になってしまうなんて)
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