切れない鎖
「ふざけないでください!」
優輝はシャカルに怒鳴りつけた。
「子供は確かに大切でしょう。けど、僕にとってのユルサルも大切なんです!ユルサルを傷つけるのは、許しません!」
「けど……」
シャカルはなおも優輝を掴む腕を放さない。
すると、ストラスが笑った。
「はっ!血をすするくらいで何を言うのだね?傷つけるのは許さない?馬鹿馬鹿しい!一条君、よぉく見ていたまえ、この娘の血が私の体内にはいっていくところを!」
「やめろぉぉぉぉぉお!」
ストラスは、ユルサルの腕の部分の服をめくり、注射器を近づける。
「ディスクさん!離してください!二人でストラスさんを止めましょう!ねぇ!」
優輝は足の痛みをこらえてシャカルの腕から逃れようとした。