切れない鎖

「こピストルは弾が四つ入っていてねぇ。四回も君を撃てる。それなら心臓に当たらなくても殺すことは出きるだろう」

ストラスは不気味に笑った。

優輝は、ふとユルサルを見た。

ユルサルは、目を見開き、カタカタと震え、不安そうな顔をしている。

(僕は、ユルサルを守れないまま死ぬのか?)

優輝は考えた。

(僕が死ぬのは構わない。あの子を守れるのなら。けど、あの子を守れないまま死ぬのは、絶対に駄目だ!)  

しかし、弾を避ける手段が分からない。

弾は四発。

自分の足で四回も避けるのは不可能だろう。

(どうする……?どうする……!?)

優輝が考えている間にも、ストラスはにやにや笑いながら、引き金を、引いた______。
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