切れない鎖
「とにかく、人を呼んできます!」
ミラルは一度出ると、すぐに戻ってきた。
大勢の人を連れて。
シャカルとストラスは引き離され、優輝とユルサルは校長室を出された。
この時、誰もが思っただろう。
今もなお、
「許さん!絶対に許さんぞ!国王に逆らう者は許さんぞ!ユルサル!今すぐ戻ってきて、血をよこせぇぇ!未来を見るのだ!私は未来を見るのだぁ!」
と叫ぶストラスが、異常なのだと。
その数時間後。
「大丈夫?一条君。それと、隣の子も」
事件が終わり、全てが明らかになった後、ミラルが優輝に話し掛けた。
「大丈夫です」
優輝は微笑む。
「本当に、一体何が起こったのかと思ったわ。けど、一条君とお友達が無事で良かった」
ミラルは微笑む。