切れない鎖
モノローグ
ドクン
ドクン
ドクン
心臓の音がいつもより大きく響く。
ベッドに潜り込んでも、恐ろしさは消えない。
それはそうだろうな。
あの少年の人生を狂わせそうになったのだから。
もしあのまま私の血を舐めていたら。
あぁ、恐ろしい!
過去の記憶が蘇る。
他のことなどほとんど忘れたのに、あの事だけは鮮明に覚えている。
十年以上経ったのか。
早いものだな。
そして十年経った今も、人の人生を狂わせそうになった!
やはり私は、鎖に繋がれた道具なのだ。
食べ物を食べさせるのは、私が死なないように。
本をくれるのは、私が暇になってここから逃げ出さないように。
ない。
私には、何もない。
あの少年も、時が来ればいなくなる……
ドクン
ドクン
心臓の音がいつもより大きく響く。
ベッドに潜り込んでも、恐ろしさは消えない。
それはそうだろうな。
あの少年の人生を狂わせそうになったのだから。
もしあのまま私の血を舐めていたら。
あぁ、恐ろしい!
過去の記憶が蘇る。
他のことなどほとんど忘れたのに、あの事だけは鮮明に覚えている。
十年以上経ったのか。
早いものだな。
そして十年経った今も、人の人生を狂わせそうになった!
やはり私は、鎖に繋がれた道具なのだ。
食べ物を食べさせるのは、私が死なないように。
本をくれるのは、私が暇になってここから逃げ出さないように。
ない。
私には、何もない。
あの少年も、時が来ればいなくなる……