切れない鎖
それから数日後。
「おい」
父親が少女話しかけた。
父親に声をかけらるのはめったにないので、少女は嬉しくなって、
「はい!」
と父親に駆け寄った。
しかしそんな少女を父親は冷たく見る。
「あの子供、未来が見えるという子供が言った。『高そうな服を着た女の子と遊んだ。そしてその女の子の血を舐めた』と」
少女はギクリとした。
あの日の事だ。
自分が家を抜け出した日。
何だか、良くない予感がする。
そしてそれは、的中した。
「お前の血は、特別なのか?」
父親が、にやりと笑った。